武相荘

週末は電車を乗り継いで小田急線で鶴川まで。

秋も深まりいよいよ紅葉鑑賞が楽しみなこの時期に、白州次郎・正子ご夫妻の邸宅「武相荘」を
ふと訪れたくなったので。5年前に初めて来て、今回の訪問は2回目。

門の向こうには、大きな柿の木が待ち構えている。無骨でダイナミックで頼もしい出迎え番。

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その手前には、囲炉裏を囲んだ休憩場所。何時間でも話し込んでしまうね。こんなところだったら。

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「柿の落下、頭上注意」の注意書き。見上げると確かに大粒の柿がところどころにまだ残っている。
運良く落っこちてこないかなーとしばらく立って様子を伺ってみたが、ぜんぜん落下の気配なし。がくー。
別に柿泥棒になろうってのではなく、柿が落下するさまを見てみたかったんです。

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次郎さんお手製の作品の数々が無造作に。新聞受け、可愛いですな~!個人的には
アイスシェーバーのレトロさにも惹かれるんですが。

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屋内の展示物はすべて撮影禁止なので写真はないが、他にも次郎さんお手製の竹製ランプスタンド、
家族に頼まれて作ったというアイロン台、郵便ポストなどが展示されており、
もとは農家だったのを30年間少しずつ手を加えていったという古家と
見事に調和されていて、しっくりとその場に佇んでいた。


玄関に入るまでも時間がかかる。とにかく見とれるものが多すぎる。

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売店で買い求めたポストカードで屋内も記念に紹介。
正子さんのお眼鏡に叶った骨董品がずらりと展示されている。
江戸末期の朱塗大膳、江戸中期の瀬戸麦藁手片口、鉄釉の片口、合計4点、これが素敵で思わずメモメモ。

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↑ポストカードに地味に写っているがほとんど暗くて分からない額ぶち。
中にあるのは正子さんの祖父、樺山資紀の書:「娯非事何」。
何事か娯みに非ざる→どんな事でも楽しみになる、の意との事。

う~む心に残る一文。どんな事も楽しんで人生を歩もう。賢人には賢人の血が流れておるものよの~~~、としみじみ。


家の中で一番好きなのは正子さんのこの書斎。
窓に面した小机の前には椿の木。びっしり並ぶ書籍の中には大量に師匠:小林秀雄氏の著書も。

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からぶき屋根の修復作業の様子はHPでも伺える。

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しかし古民家って寒いですね。廊下の板の冷たさで足元が冷え冷えとしてくる。畳がなんと足に優しい事。
5年前と違って、今回はトイレがウォシュレットタイプで綺麗になっていて、とっても嬉しかったので、
「これで床暖房にして頂けますと最高!」などと心の中で考える不届きもの。
マンション暮らしが長すぎたのかもしれない。

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竹林の前のこの三重塔も江戸時代の立派な骨董品なのだと隣のご夫婦が話しておりました。
眼識低すぎてふっつーーーに見逃し通り過ぎていた・・・。

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最後に敷地内のカフェで、お茶をして一息いれる。体が温まる。

今回、展示品のティーカップを見て初めて知ったのは、1947~1952年の5年間に日本国内で製造された輸出品には、すべて「Made in Occupied Japan」の刻印が義務付けられていたこと。
当時GHQの占領化にあった日本だから、「Occupied Japan」。

サンフランシスコ講和条約が結ばれるまでの時間を象徴する品。

穏やかな武相荘にいると、次郎さんの激動の人生が嘘のように感じてくる。

多分、またいつか来てしまうだろうな。
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by morningsun71 | 2012-11-19 20:50 | 日常


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